こんにちは!
話し方パートナーコンサルタントの神原智己です。
すっかり秋めいてきて、庭のサザンカのつぼみも大きく膨らんできました。
秋の夜長、ゆっくり対話するには、ぴったりの季節ですよね。
話す時、一定の落ち着いたトーンで、クセがなく、しかも淀みない口調の人は「癒し系」。
誰もが好感をもつ話し方です。
なぜかというと、
聴く側が、緊張して身構えたり、耳障りな発音にストレスを感じたりすることがありません。
話し手の声がすーっと耳に入ってくるため、違和感なくリラックスして聴く事ができるからです。
ところが、一緒にいる時間が長い時の会話や、30分、1時間など長時間、一人で説明したり、講師のように専門知識を教えるとなるとどうでしょうか。
その「違和感のない平坦な響き」こそが、話す内容が「つまらない」という印象を与えてしまうのです。
イメージとしては、まるでBGMをきいているかのようで、相手の眠気を誘ってしまうんですね。
この悩みを一瞬のうちに解消し、話の内容に興味を持たせる事ができるのが
「~ってね」「~はね」を入れながら話すというテクニックです。
実はこのテクニックが生まれたきっかけは、
あるお寺のお坊さんとの出会いでした。
お坊さんといえば、一定の声の高さとスピードで、淡々とお経をあげている印象がありますよね。
ところが一転、個性的な話し方で惹き付ける、ラジオ番組のパーソナリティというお仕事が、
そのお坊さんに舞い込んできたのです。
25分間、リスナーを飽きさせず、フリートークで楽しませなくてはなりません。
「自分の話し方ではリスナーの皆さんを眠たくさせてしまうのではないか」と心配されたお坊さんが、
私のところに相談に来てくださったわけですが、長年の読経で培った、流麗で、淡々としたその話し方は、
それだけでありがたい価値があると私は感じました。
急にドラマチックな抑揚をつけた話し方に変えるのも不自然だと思い、
このテクニックを実践していただいたのです。
すると・・・
一瞬で、フリートークが魅力的な聞こえ方に早変わりです!ご本人も私も驚くほどだったので、
さっそくあなたにも、下記の例文で実感していただきますね。
まずはお坊さんが話してくださった文章の一部beforeを読んでください。
そのあと、「~ってね」「「~はね」を入れた文章afterを、beforeとの印象の違いを感じながら、読んでみましょう。
before
精進料理というと、肉魚が禁止というイメージがありますが、なぜダメかというと、
一番の理由は、血が出る生き物には「痛み」があるからなんです。人間もナイフで切られたら血が出て、痛いでしょう。
after
精進料理ってね、肉魚が禁止というイメージがありますが、なぜダメかというと、
一番の理由はね、血が出る生き物には「痛み」があるからなんです。人間だってね、ナイフで切られたら血が出て、痛いでしょう。
いかがでしたか?
afterの方が、話の内容が興味深く、また味わい深いものに感じられたのではないでしょうか。もっと話の先を知りたくなった人までいるはずです。
発音の仕方のコツは
5歳くらいの小さな子供に、やさしく教えてあげるような、柔らかい口調で
「~ってね」「~はね」と、語りかけるように話すこと。
逆にNGな発音は
「~てねー!」「~はねー!」と長くのばしすぎたり、強く発音してしまう事です。
威圧的に感じられたり、自慢気に話しているように聞こえてしまうので、注意しましょう。
■ポイント■
「~ってね」「~はね」を文中にいれる箇所は「主語」のあとです。
主語である名詞から、その後、どのようなストーリーが聴けるのか
相手をわくわくさせることができます。
カンタンにできますので、ぜひ行意識して使ってみてくださいね。
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